その便秘こそ大腸ガンの黄信号 大腸ガンは遺伝だけでなく、環境の影響も受けます。どのような環境がガンを起こしやすくするのでしょうか?
1章 その便秘、放っておくとガンになる
(3)大腸ガン、これだけ知れば大丈夫
結論から先にいうと、広く浅い刺激が慢性的に続くことが大腸ガンを起こしやすくする環境です。
大腸が慢性的に炎症を起こす病気を、慢性大腸炎といいますが、その代表的なものに潰瘍性大腸炎とクローン病という病気があります。
どちらも、慢性的に大腸に炎症を起こすのですが、その特徴を一言でいえば潰瘍性大腸炎は広くて浅い、クローン病は深くて狭い、といえます。
症状は主に深さに関係しますから、ふつう、クローン病の方が症状は激しいです。しかし、ガンになりやすいのは潰瘍性大腸炎の方です。
ガンは粘膜が悪性化したものですから、深さはあまり関係がないのです。広い面積に、長い時間、炎症が続くとそれだけガン化の確率が高くなるのです。
胃ガンの場合も同じようなことがいえます。
胃の炎症性疾患の代表的なものに、胃潰瘍と慢性胃炎があります。
胃潰瘍は深くて狭い炎症、慢性胃炎は広くて浅い炎症です。症状が強いのは当然、胃潰瘍ですが、ガン化しやすいのはむしろ慢性胃炎の方です。胃潰瘍は、慢性化することもありますがふつうはすぐ治るので、時間的にも短いので、直接ガンに結びつくことはないと考えられています。
*胃潰瘍で掘れている図と慢性胃炎で広い面に炎症が起きている図の比較
毎朝、熱いお粥を食べる習慣のあった奈良県は食道ガンの多い地方でした。熱いお粥が食道粘膜の広い範囲に軽いやけどのような状態で炎症を引き起こし、それが長い時間に及ぶとガンの確率は増えます。炎症の及ぶ深さは非常に浅いので症状はほとんどないのですが。
炎症が起こると細胞膜が壊れ、異物刺激がダイレクトに遺伝子に影響を及ぼしやすくなるのでしょう。