その便秘こそ大腸ガンの黄信号 大腸ガンにならないためには、毎日の食事の中でなるべく脂肪を減らし、食物繊維を多く摂ることが大切です。しかし、大腸ガンは自覚症状がない病気であるだけに、最も重要なのは、定期的に検診を受ける、しかも大腸内視鏡のある施設できちんと検査してもらうのがベストですが、それ以外にも「注腸バリウムのレントゲン撮影」、そして「便潜血検査」などがあります。
2章 大腸ガンではぜったい死なない
(2)完全無痛の大腸内視鏡
ベストの方法が、「大腸内視鏡検査」であることなのはハッキリしているのですが、「大腸内視鏡検査」はとりわけ敬遠されがちです。
外来で、大腸ガンの疑いのある人に検査を勧めても2人に1人は「でも痛いんでしょう?」と聞きます。
「出産より痛かった」「扉の向こうで大の大人がうめき声を上げている」とか聞くと怖じ気ずくのもあたりまえです。
最近は麻酔がブームで、寝かせてやるところも多く、苦痛の訴えは少しは緩和されているようですが、苦痛を与えたあとのいいわけはたいてい「あなたの腸は長い」「手術のせいで腸が癒着している」「便が残っている」などで全部患者さんのせいにしてしまいます。何も知らない患者さんは、自分の腸がいけなくて医師に大変ご迷惑をかけたと逆に謝るしまつ。実は、単なるいいわけで腸が長くても、手術していても、便が残っていても熟練の内視鏡医なら苦痛なく検査することができるのです。
もう一つの怖さというのは心理的な問題ですが、「検査をして、もし大腸ガンだったらどうしよう」というものです。
しかし、考えてみてください。大腸内視鏡検査をして、大腸ポリープや早期の大腸ガンの段階で見つかった場合と、ガンを発見されるのが恐ろしいからといって、深刻な自覚症状が出るまで検査を先延ばしにした挙げ句、末期ガンの宣告を受けるのと、どちらが恐ろしいと思いますか?
助かる見込みのないことを宣告するのは、もっともつらいことです。「あと半年、いや3ヶ月でもはやく検査を受けていたら・・・」と何度心の中でつぶやいたでしょう。それを考えたら、検査を受ける恐怖など、いったいどれほどのものだというのでしょう。
ぜひとも検査を受ける勇気を持っていただきたいと思います。
また、特に女性の場合、検査の時に下半身を出さなければいけないのではないかという心配や恥ずかしさがあって、それも検査から足を遠のける理由になっていたようですが、実際に検査を受ける際には、お尻を出さない紙製の検査パンツを男女とも着用してもらいます。また、検査時には照明を暗くするなどの調整によって苦痛を軽減するよう工夫されています。