その便秘こそ大腸ガンの黄信号
 2章 大腸ガンではぜったい死なない
  (2)完全無痛の大腸内視鏡

本当は、内視鏡検査は痛くない

大腸内視鏡を用いて、初めてポリペクトミーでポリープの切除手術が行なわれたのは、一九六九年のことだといいます。内視鏡手術の歴史はもう三〇年以上積み重ねられてきたわけで、けっして短いものではありません。
ファイバースコープ関連の技術というのは最先端のハイテク技術が集約されたものですから、初期のものと比べると、ハード面でどれほど劇的に進歩してきたかご想像いただけると思います。
では、医師の技術面での進歩はどうだったでしょう。
今では当たり前になっている一人で操作する1人法は、日本人で渡米して活躍されている新谷先生によって、初めてが生まれたのです。
それより以前の初期の時代は、主に二人で大腸ファイバーを操作していました。医師が操作部をコントロールし、助手がスコープの出し入れをしていたのです。術者と助手が声をかけながら入れていきます。大腸内視鏡は右手と左手の協調運動が大切だといわれますが、どんなに息が合っていても、2人であるのは1人でやるほどなめらかにはいかないでしょう。
一人法も当初は透視を使ってやっていましたが、最近は透視なしが多くなってきました。透視を使う初期のやり方は、いったん腸をおなかの中で1回転しループを描いてから、引き戻します。腸はループ描くとき、引き延ばされているので痛みを感じます。
新しいやり方は、透視を使わない人によく使われる、もっとエレガントなやり方です。私はプル法と呼んでいますが、呼び方は人それぞれでいろいろありますが、要するに、ループを作らないで、スコープの先端の微妙な動きで直線化したまま、軸のまっすぐな感じを保持したまま入れていくやり方です。スコープを曲げないので、レントゲンなど役に立ちませんから、見ないのです。この方法の最大のメリットは、苦痛が少ないことです。プル法は、おなかの中にたくさん空気が入っていてはうまくいきません。プル法の術者は、あまり空気を入れないからおなかが張ることも少なく、そのことも苦痛が少ない要因になります。

*プッシュ法、プル法の解説イラスト

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