その便秘こそ大腸ガンの黄信号
 2章 大腸ガンではぜったい死なない
  (2)完全無痛の大腸内視鏡

ワンパターン・メソッド

私は、全国でも珍しい大腸内視鏡の専門家ですが、それでも年間2000人程度しか見ることができません。検診などは、一人の力ではどうしようもありません。全国に便潜血陽性者だけでも毎年50万人はいます。私が見られるのはその0.4%です。
「苦痛のない検査法をもっと広めないと・・・」私の次の目標でした。新しい人を教育する。私のやり方で50人の専門家を育てたら、年間10万人は検査できる。それは、全国の便潜血陽性者の2割に及ぶ。統計的に大腸ガンの死亡者を減らすことができるかもしれない。
昔、まだ大腸内視鏡の勉強中の頃、有名な先生の所へ見学に行きました。大腸内視鏡にはたくさんのテクニックがありそれぞれ名前があるのですが、その先生が困難なところにさしかかり、しばらく苦労したあと、あるテクニックで通過しました。私は検査後、どうしてそのテクニックを使ったのですか?と聞いたところ、その先生は「それは3000件やった私の経験だよ」と言いました。
理解には2つのレベルがあります。自分が分かるレベルと人に教えることができるレベルと。別な言い方をすれば、何となく分かるレベルと、はっきり言葉にできるレベルです。先の先生の言葉を聞いたとき、ああ、この先生はまだはっきりとは分かっていないんだな、と思いました。そして、それができないと他の人に教えることができません。
私はそれから、自分でできるだけでなく、人に教えられるレベルになるように努力してきました。
挿入法は人によって千差万別ですが、それでは普及しないので一つのやり方を作ってマニュアル化することに腐心しました。
そうしてできたのがワンパターンメソッドです。数あるテクニックのうち、挿入部位ごとに一番有効なものだけを選んで組み合わせたものです。これの完成によって、人に教えるのが簡単になっただけでなく、自分自身も検査がラクになりました。ワンパターンメソッドは、水浸法でも空気法でも使えます。
私は、高研という会社のコロンモデル(大腸のモデル)を使って、ワンパターンメソッドを多くの医師に教えてきました。
平成13年4月、(お尻のかたちをしている)コロンモデルを担いで、ワンパターンメソッドの実演のためにボランティアでニカラグアに行ってきました。その後、グラナダ病院?で水浸法を始めて、やっと奥まで入るようになったと聞いて、私の苦労も無くなりました。
医療事故と危機管理−報道の一〇〇倍は起きている医療事故。

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