その便秘こそ大腸ガンの黄信号 フィンランドの人たちは、脂肪をとる割には大腸ガンが少ないそうです。その理由を調べた人がいて、どうも欧米人の平均値からすると、フィンランド人は食物繊維を多く取るため、大腸ガンが少ないそうです。
1章 その便秘、放っておくとガンになる
(1)汚れた腸が便秘と大腸ガンの原因だった
日本人は昔、芋や豆を多く取っていたので、食物繊維は十分でした。そのため便の量も多かったようです。戦後、アメリカ人の医師が日本人の便を見てその大きさにびっくりしたという話もあるほどです。ところがここへきてたった20年から30年で食事内容が急に変わってしまい、便の量はずっと少なくなってしまいました。
では、便秘がなぜいけないのかというと、便秘というのは、生ゴミを捨て損なって腸内にどんどん溜めていくようなもので、放っておけば有害な物質が粘膜に作用し、大腸ガンへの近道になるからです。
そこで、この食物繊維が活躍してくれるのですが、私たちの体の中でどのような働きをしているのか、見ておきましょう。
ご存じのとおり、食物繊維は消化されないので、食物繊維をたくさん取ると便の量が増え、ところてん式に押し出されるので便秘になりにくいのです。便の量が少なければ一カ月ためておいても平気だったりしますが、便の量が多いと毎日のように出さないとならなくなるので、必然的に腸内の便の回転は早くなるわけです。
また、食物繊維にはすごく大切な効用があって、腸内の毒性物質を吸収してくれるのです。一言でいうと、食物繊維というのは大腸の雑巾のようなものです。雑巾が毒性のあるものをきれいに吸い取って、便と一緒に外に排出してくれます。
ただし、「私は便秘とは縁がない快便人間だから、大腸ガンの心配などない」と安心していただいては困ります。高齢になれば、便秘であると否とに関わらず、大腸ガンの発生率はグッと高まりますし、全く便秘を伴わない大腸ガンもたくさんあるのだということを、覚えておいてください。